幻想の世紀末から現代へ
本当に「孤高の画家」だったのか?オディロン・ルドンの芸術をいま捉えなおす。
19世紀末から20世紀初頭にかけてフランスで活動した芸術家オディロン・ルドン(1840―1916)は、印象派の画家たちとほぼ同じ世代に生まれながらも、全く異なる作風の絵画を描きました。
不気味な怪物たちがうごめく光景や、神秘的なヴィジョンに満ちた幻想的な世界を絵画にしたルドンは、心の奥に潜む「内なる世界」に孤独に向き合い、奇妙な作品を描いた孤高の芸術家と考えられてきました。
ところが近年、研究がすすみ、ルドンの新しい側面に光があてられています。最近になって公開されたルドンの手記や手紙を分析し、作品を時代の潮流の中で捉えなおしてみると、ルドンは美術史上の傑作や同時代の美術作品をはじめ、雑誌に掲載された自然科学の挿図や戯画といった、大衆文化からも大きな影響を受けていることがわかってきたのです。
夢の世界に生きた孤高の幻想画家という従来のルドン像を超えて、様々な価値観が交錯する時代のなかで探究を続けたルドンの姿を捉えなおす試みです。さらに幻想や神秘の世界を追い求める現代作家との比較によって、ルドンの生み出した芸術の今日的な意義を検証します。
チケットプレゼント!
2018年11月2日まで
desk@artkoubo.jp
※メールタイトルに『ルドン展』と添えてお送りください。
住所・氏名・年齢・メールアドレス・ART公募への感想(必須)を添えてメールにてご応募ください。
●会 期:2018年7月22日(日)〜2018年12月2日(日)
開館時間:9:00-17:00(最終入館は16:30)
*9月27日(木)のみ、企画展示室は休室(常設展示は入館可)
●主 催:公益財団法人ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館ー
●協 力:岐阜県美術館
●協 賛:レントシーバ
●出品点数:絵画(油彩・パステル・素描) 約60点
版画 約100点(会期中に展示替え有り)
●出品予定作家:オディロン・ルドン
レンブラント・ファン・レイン、フランシスコ・デ・ゴヤ、葛飾北斎、ジャン=バティスト=カミーユ・コロー、ウジェーヌ・ドラクロワ、J.-J. グランヴィル、ロドルフ・ブレスダン、クロード・モネ、ポール・セザンヌ、ポール・ゴーガン、ジョルジュ・スーラ、ピエール・ボナール、岡鹿之助、柄澤齊、イケムラレイコ、鴻池朋子、岩明均、押見修造
公式ホームページ
http://www.polamuseum.or.jp/sp/odilon_redon/o_20180620_1/
画像:?. オディロン・ルドン《不恰好なポリープは薄笑いを浮かべた醜い一つ目巨人のように岸辺を漂っていた》『起源』1883年 岐阜県美術館蔵