スイスに生まれ、フランスで活躍したアルベルト・ジャコメッティ(1901-1966年)は、20世紀のヨーロッパにおける最も重要な彫刻家のひとりです。
アフリカやオセアニアの彫刻やキュビスムへの傾倒、そして、1920年代の終わりから参加したシュルレアリスム運動など、同時代の先鋭的な動きを存分に吸収したジャコメッティは、1935年から、モデルに向き合いつつ独自のスタイルの創出へと歩み出しました。それは、身体を線のように長く引き伸ばした、まったく新たな彫刻でした。ジャコメッティは、見ることと造ることのあいだの葛藤の先に、虚飾を取り去った人間の本質に迫ろうとしたのです。その特異な造形が実存主義や現象学の文脈でも評価されたことは、彼の彫刻が同時代の精神に呼応した証だといえましょう。
またジャコメッティは、日本人哲学者である矢内原伊作(1918−1989年)と交流したことでも知られ、矢内原をモデルとした制作は、ジャコメッティに多大な刺激を与えました。
本展覧会には、ジャコメッティの貴重な作品を所蔵する国内コレクションのご協力も仰ぎつつ、初期から晩年まで、彫刻、油彩、素描、版画など、選りすぐりの作品、132点が出品される予定です。
チケットプレゼント!
5組10名様。締切り6月22日(木)13時まで。
宛先(メールのみ):desk@artkoubo.jp
※メールタイトルに『ジャコメッティ展』と添えてお送りください。
住所・氏名・年齢・メールアドレス・ART公募への感想(必須)を添えてメールにてご応募ください。
発表:当選者の発表は、当選者への発送をもってかえさせていただきます。
「ジャコメッティ展」
● 会期:2017年6月14日(水)〜9月4日(月)
● 会場:国立新美術館 企画展示室1E
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
開館時間 10:00〜18:00(毎週金曜日・土曜日は20:00まで)
※入場は閉館の30分前まで
休館日 毎週火曜日
http://www.nact.jp/
● 観覧料
一般1,600(1,400)円 大学生1,200(1,000)円 高校生800(600)円 中学生以下無料
*( )内は団体料金
●巡回先:
愛知展 2017年10月14日(土)〜12月24日(日)豊田市美術館
●展覧会ホームページ:
http://www.tbs.co.jp/giacometti2017/
掲載画像:《歩く男?》 1960年 ブロンズ
マルグリット&エメ・マーグ財団美術館、サン=ポール・ド・ヴァンス