物語とその背景から想起されるイメージを描いた絵画作品を展示します。
柴田七美の絵画はこれまで、筆致や油絵具の質感、色調の妙といった物質としての側面と、それらが生みだす造形への関心を起点としていた。「何も描かない」ことで絵画を成立させるため、舞台演劇や俳優などの虚構(フィクション)を描いた。
一方で柴田は物語を書く。そこでは「何かを描こう」とする欲求に従い、糸をたぐるように、史実や社会、文化、政治、信仰、争い、それらが生む悲劇、そして自身と向き合う。
現実世界の混沌を前に、次第に「描く」自分と「書く」自分が統合しつつあるという。
物語から切り取られた場面、時間、記憶の断片を、幻想として描いたものが、本展「劇中劇」の作品たちである。画家、柴田七美の新たな試みをぜひご覧ください。
みぞえ画廊 阿部和宣(ホームページより)
柴田七美展「劇中劇」
2022年 10月15日(土)~ 10月30日(日)
[作家在廊日]10月15日,16日,23日,24日,29日,30日
会期中無休 10:00-18:00
会場 みぞえ画廊東京店
https://mizoe-gallery.com/exhibition